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マルチ内蔵アンプその11 《外箱製作編》
1/23(日)

日曜日の午後3時、なかなかうごかないフェーザーとミニブースター回路は とりあえず後回しにして、外箱を作るための材料を買いに近所のホームセンターへ。

できれば、ノイズ対策の面から考えるとアルミ製の外箱を使うのが、 シールド効果により外からのノイズが入らず望ましい・・・らしいけれど、 俺はただの普通の高校生、残念ながら金属加工の道具、技術ともに 持ち合わせていないので木で作ることに。
木工作なら、家にのこぎりがあるからできそう。

買うのは、
●アンプの外箱用木材
●それを着色する塗料
●固定用の木ねじ
●スピーカー部を覆う、角材(檻のようにする予定)
●仕上げ用のサンドペーパー

とりあえず、最初に参考までにホームセンターの近くの100均へ。 角材、木材などあったけどちょっと割高。やっぱりホームセンターがいいみたい。

塗料は、第一作HAM-01sや、 第二作先行者でも使った ラッカースプレー(¥198)の黒。
木材にも使えることを確認して、購入。

木ねじはたっぷり入って¥105。まよわずこれに決定。

サンドペーパーは粗いのと細かいのを2種類。 ¥40×2で¥80。

角材は一番細いのを選び、¥20を3本で¥60。

そして肝心の外箱用木材。カーマ資材館の端材コーナーへ直行。
やっぱ端材コーナーいいです。安いです。

左右の側板、操作板、裏蓋用の木材、各¥10×4。
天板や底板など、各¥20×4。
端材コーナーでの合計は¥120です。

買い物終了。買ったものを床に並べてみる。

端材のそのままのサイズを生かすため、スピーカー側の木を切ることに。 切る前に、スピーカーについてた網をはずす。

網を留めてる強力ホッチキスをはずしていく。

作るアンプのスピーカー保護にもこの網を再利用すればいいかなって 最初は思ったけれど、上の写真に写ってるキズがいやだったし、 端材に合わせて切るとサイズが合わなくなるから、 代わりに角材を使うことにした。

網、取り外し完了。

次は、スピーカーがついてる木を、端材に合わせて切っていく。

まずは寸法を測る。鉛筆で線を引いていく。

中古アンプの外枠を台にして、のこぎりでまっすぐ切っていく。

片側完了。うまく切れた。

部屋にはのこぎりの音とBGMだけが響いている。

もうひとつの方も切りおわった。これで、前のアンプの サイズには合わなくなった。

買ったのは端材コーナーだけど、ある程度は揃った大きさの木があるから、 このとおり底板と天板、補強材は皆サイズが揃ってる。

4枚の板は全部サイズが同じ。使いやすくていい。

つぎ、買った角材を同じ長さに切りそろえ、どんな感じになるか並べてみる。

スピーカーにつける保護材はこんな感じか?

・・・ダサい!なんか隙間から紙とか入りそうだし。 ちょっと絶望して、断念。¥60の角材たち、いつかまた会う日まで。 なんかちょうど良さそうだし割り箸にでも使おうか。

スピーカーをどうやって保護しようか考えつつ、次の作業へ。
今度は、切った木を並べ、完成したらどんな感じかを知っておく。

予想していたように並べてみた。

けっこういい感じじゃないか。なかなか本物のアンプらしくなってきた。 これは完成に期待!?

次、細かい部分の詰めをしていく。
まずはスピーカーと回路をつなぐケーブルを通すための穴あけ。 のこぎりときりで細かい作業をしていく。

この穴にスピーカーからの線をとおす。

まぁ、なかなかうまく加工できたかな。

次、やすりがけ。買った紙やすりの細かい方を、 家にあった木片に当てて(これで削り面がまっすぐになる)、 表面をざっとやすりがけする。

全ての木材にやすりをかけていく。

これで手触りは滑らかになり、塗料の食いつきはよくなる・・・はず。

やすりがけが終わったら、塗料の出番。 庭に新聞を敷き、木材を並べ、スプレーをかける。

有機溶剤の入った塗料を日常的に使ってる人の肺は、 時としてレインボーになってしまうらしい。
肺が黒くならないよう、大きく息を吸って 息を吐きながらスプレー。 効果があるのかどうかはわかんないけど一応気持ちで。

これからは、1時間毎にスプレーをしに行き、 その間別の作業を並行して進めていく。
スプレーは3回か4回くらい重ねてやればいいかな。

さぁ、今からスプレー開始。(息をゆっくり吐きながら)重ね塗りをしていく。

最初のスプレーが終わり、部屋に戻り今度は操作パネル作成。
これは完成後常に使用者(主に俺)の目に触れるところ。 なるべく外見にこだわって、かっこよく作りたい。

まずはパネルに配置する部品を仮置き。完成したらどんな風になるか、 最初にイメージしてから作り始める。

ツマミ、スイッチなどを並べてみる。うまく作れるといいけど。

スイッチはあと2つ、あとInput、Outputの各ジャックやLEDもつける。
スイッチやツマミがならぶと本物らしくみえるなぁ。

だいたいの位置が決まったら、今度はしっかりと穴あけの位置を決める。
コンパスを使っても良かったけど、穴が小さいし手間だから、 親に製図用のテンプレートを借りた。
定規で正確に位置を決め、それを中心に円を書いていく。

この円のとおりに、今から穴を開けていくことになる。

この穴は、小さいと部品が入らないし、大きすぎてもがたがたになって 操作時にぶれてしまう。
ギリギリの大きさであけ、ナットを使わなくても部品が摩擦で留まるくらい 、ジャストフィットさせるようにしなければならない。


まずはきりで下穴をあける。大きい穴は、2つか3つ穴を開けておく。

きりで穴をあけるときは、机を傷つけないようにペンチの柄を下敷きにした。 自分なりに工夫してみたつもり。

さぁ、下穴を開けたらこれからが大変。丁寧に穴を拡大していかないと。
もしアルミで作るなら、電動ドリル+リーマーで簡単にできるんだろうなぁ。
まぁ仕方ない。

穴を広げる手順も自己流。
こういう方法はプロの木工職人の方々は やらないんだろうけど、今家にある道具と俺の技術でできる範囲で できる限り工夫してみた。
粗いもので穴を広げ、ある程度までいったら 徐々に細かく、精密な道具に変えていくのを基本方針として進めていく。

まずはカッターを使い、穴をギリギリまで広げる。

カッターで穴を大雑把に広げる。

次は、マイナスドライバーで少し穴を広げる。

次に使うのはマイナスドライバー。大きさの種類も豊富。 「木の加工に使う道具じゃない」なんてつっこみは禁止。

ぐるぐる回すと穴は広がるけど、次の工程で十分間に合ったから、 結局あんまり使わなかった。

その工程とは「鉛筆+紙やすり」コンビによるもの。 鉛筆に紙やすりをまきつけ、それを手動ドリルのように 回転させ穴を広げる。

「自作ドリル」(?)で穴を広げる。この方法はなかなかうまくいった。

この方法は、紙やすりが磨り減ってくると だんだん削れる量が減ってくるから、細かい微調整ができる。

使い終わりボロボロになった紙やすり。 ここまで使われれば紙やすりも満足だろう。

LEDやスイッチをはめてみて、また穴を広げ・・・の繰り返し。 慎重に慎重に穴を広げるにはとても時間がかかった。
結局終わったのは2時。

部品をはめてみると、ちょっと不都合が。

ねじ部が短く、ナットで留められない。

木が分厚くて、ナットで留められる分のねじがぜんぜん顔を出していない。

仕方が無いから、裏の、部品がはまるところを彫刻刀で削りだす。

彫刻刀を使うのなんて中学校以来。ここも、削りすぎると強度の問題が発生するから 薄すぎず厚すぎずのきわどい調整が必要。
丁寧に削っていく。

削り終わり。うまく削れたか?

削るのに15分かかった。部品をはめてみる。

ちゃんとねじの部分が顔を出した。

ねじが出ても、ナットがはまらないと意味が無い。 ナットがはまらなければもう一度削りなおし。

うまくはまったぞ。いい感じ。

寝る前に、ちょっとだけ他の部品をはめてみる。

LEDとスイッチをはめる。



なんとなく拡大。

おっおっ、かなりいい感じ! これは本当に完成品に期待できるか!?

意味も無く似たような写真を取りまくる。 加工し終わった達成感であふれている俺。



裏からも見てみたり。穴にぴったりのLEDは、穴に入れるだけで 固定される。穴あけも完璧に近い。




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