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マルチ内蔵アンプその2 《スピーカー入手編》
1/12(水)

部品の注文をする前にスピーカーを入手することにした。部活が休みの今日、帰りにハードオフへ。 通販でもスピーカーを売ってたけれど直径5センチ。小さすぎた。

いろいろスピーカーはあるけれど、ジャンクコーナーの中に中古ギターアンプがあった。 この中のスピーカーならギター用だしいいだろう。15W。申し分ない。しかも500円。十分。

もしこのアンプが生きてたら、アンプ回路はこの中のものを流用してやろうと考えた。 しかもさりげなくオーバードライブまで入ってる。この回路も使えるかもしれない。

けど、一応ここはジャンクコーナーだから、動作保障はない。動かなくても文句は言えないけれど スピーカーは大丈夫だろうと思い、購入決定。かばんには入らず、自転車の前かごにいれて帰宅。

ギターと並べた中古アンプ。



中の回路がうまく動作すれば儲けものだが・・

早速裏を見てみようと思い傾けると
ボロッ
いきなり裏の補強材が脱落。「やっぱ中古、ぼろいな」と思ったけれどよく見ると 釘を打ち直した跡が。これを売った人は修理しようとしたのだろうか?

いきなり外れた補強。



何度も釘を打ち直した痕跡。かなづちがうまく使えなかったのか?

操作パネルを観察。いろいろついてる。入力端子、オーバードライブのスイッチ、 マスターボリュームとトーン、そして意味不明な穴、 あとヘッドホン端子にOnOffスイッチ、LED。

操作パネル左側。Input端子サビサビ。



操作パネル右側。この穴は何があったのか?



穴の下に何か書いてあるかと思い値札除去。何も書いてなかった。 この穴は一体・・・

しかもこの穴だけやけにぼろい。切り口もボロボロ。一体なんだろう。

ギターをつないでコンセントを入れてみる。
LEDライトが わずかに光った。光っているのか光っていないのかよく分からないけれど 一応ついた。
ギターを鳴らしてみるが、反応なし。 ボリュームやゲインを最大にしてみるが効果なし。オーバードライブのスイッチを OnOffしてみても変化しない。アンプ側面をたたいても、スイッチのオン・オフを激しく 繰り返しても結果は変わらなかった。残念。
中の回路は死んでいるようだ。



ここからはフィールドを机の上に移し、分解開始。

工具を手に分解スタート。

2つあった補強材のうち、まだ取れていない下の物を取る。力任せに引っ張ったら簡単にはずれた。

分解しやすくなった。

まず操作パネル部分のとりはずしにかかった。パネルの固定に使われていると思われる木ネジをはずし パネルを押すとパネルはちょっと後ろに後退。そのまま力任せに押していくと、なんとか外れた。

パネル部分とりはずし完了。



向こう側が見える。

基板が出てきた。いろんな部品が使ってある。前回のエフェクター製作で使った部品もあるし、 よく分からないものもある。

中の仕組みは意外と単純

コンセントに直接つながってる緑の四角いやつは多分コンセントの100Vの電圧を下げる トランスだと思う。あんまりさわらないほうがいいかもしれない。

右奥の四角いのはトランスか?

基板の上には、水色で円筒形の電解コンデンサや緑のガムみたいなフィルムコンデンサ、 抵抗や黒くて小さいトランジスタが見える。

基板上にはいろんな部品が見える。



ボリュームやジャックも見える。

基板の真ん中にある、ネジでがっちりとめられているのは IC。これが使われていた頃はこのICでギターの音を増幅していたのだろう。

やけに大きな放熱板が取り付けられている。

基板を眺めていると、妙なものを発見。 これは半田付けを直した後だ。

茶色と青のケーブルは一度はずされて、もう一度前の持ち主によってつけなおされたようだ。



裏から見ても、右下の部分は初心者が付け直したのは明らか。

反応しなかったのはこの半田付けが悪く接触不良を起こしているからなんじゃないかと思い、 今度は俺が半田を付け直す。
自作の簡易テスタで導通を確認して もう一度ギターをつなげたけれど、相変わらず反応はなかった。

まぁLEDがあまり光らないんだから他のところに問題があるのかもしれない。
もう一度基板を見渡すと、フューズの部分も半田を付け直した後があった。ここで接触不良を 起こしていたのだとしたら回路全体に電気が流れないんだからLEDがつきにくいのも納得がいく。
ここをチェックすることにした。

けれどここはコンセントに直接つながっている部分。
もちろんコンセントは抜いて作業をするけれど 、普段は100Vの電気が流れているところ。
トランスの仕組みは知らないけれど、 もしかしたら電気がたまっていて感電するかもと思い念のため
一瞬さわってすぐ手を引っ込めた。大丈夫だった。問題なし。

導通チェックをしてみたら、接触不良を起こしているようだった。
しっかり接続したけれど 電気は通らない。
しょうがないから フューズは無視して、前後のケーブルを直接つないだ。 そしてコンセントにつないだら、LEDは煌々と輝き始めた。ここが問題だったようだ。

期待してギターをつないだけれど、音は残念ながら出なかった。
多分中の部品が壊れているのだろう。 これは直しようがないから、あきらめた。


今度はスピーカーの取り外しにかかる。
スピーカーの裏を見たら、ここにも修理した後が見られた。
この接続ケーブル、 スピーカーの端子に半田付けされてないよ!

適当な接触。

ねじって留めてるだけ。いい加減だ。
このせいで音が鳴らないのかと思ったけれど、 電気は通じているようだった。
けれど、ここを半田付けしようとした痕跡はあった。 ケーブルの被膜が半田の熱で溶けてる!

半田の扱いに慣れてないのか、被膜が溶けている。



拡大してみるとよく分かる。

前の持ち主ってたぶん壊れたこのアンプを修理しようとしたけど失敗したから 売ったんだろう。
それにしても不器用じゃないかと思う。釘の打ち方もいい加減だし半田も うまくつかないしコードを溶かしちゃうし。
あの意味不明な穴も、前の持ち主が あけたものかもしれない。
(この写真を見て「これは俺が売ったギターアンプだ!」って 確信した人がもしかしていたとしても、怒らないで下さい)

スピーカーは、上にちょっとずらしたら簡単にとれた。とりあえず目標は達成。
アンプ回路は残念ながら動かなかったけれどまぁしっかりしたスピーカーが手に入ったから よし。
早く組んだ回路を接続してみたい。

スピーカー入手。

おまけ

真ん中にあるのが、今まで使ってたヘボアンプ。大きさの差が歴然





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